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歯科の滅菌器とは 感染対策と安全性を確保するための重要な装置
こんにちは。横浜市緑区の歯医者、十日市場ファミリー歯科の正木です。
コロナの影響で感染対策に注目が集まりましたが、歯科医院では、以前から患者様の安全を確保するために念入りな感染対策が行われていました。その中でも、歯科の滅菌器は重要な役割を果たしています。今回は、歯科の滅菌器について詳しく掘り下げ、なぜその装置がどれほど重要なのかをお話します。
滅菌とは
滅菌とは、あらゆる微生物を完全に殺菌または除菌するための操作を指します。歯科医院では滅菌管理が非常に重要です。なぜなら、歯科治療では抜歯や切開などの外科的な処置が多く行われ、器具には唾液や血液が付着することがあります。これらの器具が感染原因となる可能性があるため、使い終わった器具はしっかりと滅菌処理をしたり、使い捨てにする必要があります。
まとめると滅菌には主に3つの意味があります。
感染症の予防
歯科治療では、血液や唾液などの体液と接触することがあります。滅菌器を使用することで、患者や医療スタッフの感染症リスクを最小限に抑えることができます。
安全性の確保
滅菌器を使用することで、再利用される器具や機器が清潔な状態であることを保証します。これにより、治療中の患者が安心して治療を受けることができます。
法令順守
医療機関は法律で定められた衛生基準を遵守する義務があります。滅菌器の適切な使用は、これらの法令を順守するために不可欠です。
歯科医院で行われている滅菌方法
歯科医院で行われている主な滅菌方法は以下の3つです。一般的に使用されているのはオートクレーブ滅菌器です。
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高圧蒸気滅菌法(オートクレーブ)
高圧蒸気滅菌法は、高圧の蒸気によって細菌やウイルスを死滅させる方法です。最も確実な滅菌方法の一つとされており、歯科医院で最も広く使用されています。
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化学熱消毒法
化学熱消毒法は、専用の薬液を使って細菌やウイルスを死滅させる方法です。高圧蒸気滅菌法で滅菌できないプラスチック製の器具などに対して使用されます。
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ガス滅菌法
ガス滅菌法は、酸化エチレンガスなどのガスを使って細菌やウイルスを死滅させる方法です。高圧蒸気滅菌法や化学熱消毒法では滅菌できない精密機器などに対して使用されます。
特殊な機構を持つ滅菌器
滅菌器(オートクレーブ)には3つのクラスがあります。クラスN、クラスS、クラスBです。この順に滅菌レベルも価格も高くなります。クラスBと呼ばれる規格のオートクレーブは、ヨーロッパ基準の最高クラスの滅菌器です。クラスBは、内腔物の内部まで確実に滅菌できる機構を持っています。歯科医院で多用されるハンドピースなどは内腔物であるため、クラスBのオートクレーブの仕様がより望ましいです。十日市場ファミリー歯科では、クラスBの滅菌器を使用しております。
滅菌プロセスの手順
清浄化: 使用された器具を洗浄し、汚れや残留物を除去します。
包装: 滅菌前に器具を包装し、汚染から保護します。
滅菌: 適切な滅菌器を使用して、高温や蒸気などで器具を滅菌します。
保管: 滅菌された器具は殺菌灯付きのキャビネットなどで、清潔な状態で保管され、使用時に取り出されます。
まとめ
歯科の滅菌器は、感染症の予防や安全性の確保に欠かせない重要な装置です。適切な滅菌プロセスを遵守し、定期的な器具のメンテナンスを行うことで、歯科医院は患者様の安全を守り、信頼性の高い医療サービスを提供することができます。十日市場ファミリー歯科でも安全対策には力を入れております。滅菌体制など気になることがあればいつでもお尋ね下さい。
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横浜市緑区十日市場町にある十日市場ファミリー歯科。
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