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障がい者の歯科治療ってどうやって治療しているの?
こんにちは。横浜市緑区の十日市場ファミリー歯科の正木です。
今回は、私の専門分野についてお話しようと思います。
私は、大学を卒業してからすぐに大学病院の障がい者歯科の医局に入局しました。
障がい者の治療というのは、一般治療が出来るということが前提で、その上でどの様に個別に対処していくかという、いわば応用的な治療だと思います。そのため、大学を出たばかりの時は、色々な苦労がありましたが、その分他では経験できないことがたくさん経験でき今に生きていると思います。
障がい者と一言でいっても、同じ症状の方はいません。身体障がい者、知的障がい者、精神障がい者、全身疾患をお持ちの方など様々な障がいがあります。
例え同じ障がい名であっても、障害の重さ、性格、合併症、生きてきた環境、現在の環境などそれぞれが違うので対応もそれによって変えなければいけません。ここに対応できるのは、経験しかないと思います。
【障がい者の治療】
上記したように、治療は個別の事情をよく考えて方法を決めなければいけませんが、治療法は大きく分けて5つあります。
・一般治療
抑制の必要がない場合は、普通に治療を行いますが、患者様の合併症の有無、理解度、性格、通院環境などを考慮し、障がいによっては視覚的にわかりやすく説明したり、行動変容法を用いて治療を行います。
・抑制法
身体に抑制器具を巻き付けて治療を行う方法です。体動が激しく治療が難しい場合に行うことがあります。
・笑気麻酔鎮静法
鼻から笑気ガスを吸いながら治療する方法です。意思疎通がはかれて、不安感の強い方に行う場合が多いです。
・静脈内鎮静法
腕や足などの血管からお薬を入れ、意識が朦朧とした状態で治療をします。自発呼吸はあります。お薬の量や体質によって麻酔の深さが変わります。モニターをつけて全身の状態を管理しながら行う麻酔法で麻酔科の先生が行います。通常下では、治療が難しい場合や治療箇所が比較的多い場合などに行います。通常日帰りで行います。
・全身麻酔
全身麻酔は手術する時に行う麻酔なので、イメージがつきやすいかもしれません。自発呼吸はないです。親知らずの複数本の抜歯や多くの虫歯の治療が必要な時などに行うことが多いです。この場合入院になる場合が多いです。
【まとめ】
障がいをお持ちの方の治療は、様々な要素を考慮したうえで治療計画を立て、治療を行っていかなければなりません。私は障がい者歯科学会の認定医の資格を取り、今でも大学病院の障がい者歯科に所属し、勉強をしております。そこでの経験は、今の治療計画の立て方やお子さまへの対応などにも生かされており、医院のバリヤフリー化やコンセプトなどにも反映されています。
当院で見れる範囲であればもちろん拝見させていただきますし、行動抑制の必要があれば大学病院とも密に連携することが可能です。障がい者のお口の中の問題でお悩みの方はご相談ください。
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横浜市緑区十日市場町にある十日市場ファミリー歯科。
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