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お口ポカンの影響と治し方
こんにちは。横浜市緑区の歯医者、十日市場ファミリー歯科の正木です。
ご自分のお子様で、ふとした時に口がポカンと開いているなと思われたことはありますか。
診療室で観察してお口をポカンと開けていても、保護者の方が気づかれていないことも多くあります。
お口ポカンは、ただお口が開いている状態というわけではありません。今回はこの「お口ポカン」についてお話します。
お口ポカンとはどういう状態?
お口ポカンのことを正式には、「口唇閉鎖不全」といいます。口腔機能(食べる・話す・飲み込む・呼吸・表情をつくる)などが正常に働くためには、適切な口唇閉鎖力(唇を閉じる力)が必要です。この口唇閉鎖力が弱いと、舌を前に出す癖が習慣化され、口呼吸や開口、出っ歯などにつながります。
口唇閉鎖力が弱いことで、様々な口腔習癖を二次的に引き起こし、顎顔面の成長にも影響が出ます。
口唇閉鎖力の調べ方
口唇閉鎖力は、口唇閉鎖力測定装置(りっぷるくん)を使用し調べます。ボタンのような物に糸をつけて、もう一方を装置につけます。ボタンを歯と口唇の間に咥え、装置を引っ張ります。口唇からボタンが外れた時の力を測定します。年齢ごとに基準値が決まっているので、比較して口唇閉鎖力の強弱を測ります。
口唇閉鎖力の改善方法
日常的にお口ポカン状態が続いていると、口唇の筋力や柔軟性が弱くなりさらにお口が閉じにくくなります。改善方法としては主に口唇周りのトレーニングをしていきます。
様々なトレーニング方法がありますが、代表的な2つをご紹介します。
ボタンプルトレーニング
前歯と口唇の間に紐をつけたボタンを咥え、紐を引っ張ってボタンが口腔外に飛び出さないように口唇に力を込める。直径25ミリ程度のボタンにタコ糸を通して消毒して使います。
あいうべ体操
あいうべ体操とは、口元の筋肉を鍛える体操です。あいうべ体操は口唇力を強化するだけでなく、口吸の改善、顔のたるみやしわの改善、脳の血流の改善など、さまざまな効果が得られます。
あいうべ体操のやり方は、以下のとおりです。
口を大きく開けて「あ」の形にする。
口角(唇の端)を上方、後ろに大きく広げて「い」の形にする。
お口をすぼめて「う」の形にする(お口の周りの筋肉に力を入れる)。
舌を出せるところまで出して下に伸ばして「べ」の形にする。
これらの動きをゆっくりと繰り返してください。1日3分程度行うとよいでしょう。
お口ポカンまとめ
このようにお口ポカン状態は、歯並びが悪くなるだけでなく顔立ちや免疫にも影響してきます。
だたし、口唇閉鎖訓練で筋力だけ鍛えても、不適切な姿勢を取ることで舌が前に出てお口ポカンの原因にもなるので普段の姿勢や食事をしている時の姿勢もきちんと正す必要があります。横浜市緑区の十日市場ファミリー歯科では、口腔機能発達不全症のご相談も承っていますので、お気軽にご相談ください。(その他のお口の悪い癖は「お口の悪い癖があると、どんな影響があるの?」参照)
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横浜市緑区十日市場町にある十日市場ファミリー歯科。
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