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歯の本数と食べられるものの関係

投稿日:2024年1月17日 | 最終更新日:2024年1月17日

こんにちは。横浜市緑区の歯医者、十日市場ファミリー歯科の正木です。

日々診療をしていると、入れ歯になって硬いものが食べづらくなった、歯がなくなってきて思うように噛めないなどのご相談をよく受けます。残っている歯の本数が少ないと食べられるものも減ってきてしまいます。今回は、「歯の本数と食べられるものの関係」についてお話します。

 

残っている歯の本数が食べられるものを決める

8020運動というのをご存知でしょうか。80歳で20本の歯を残そうという運動です。これは、20本以上の歯があると大抵の物は食べられるため、この目標数値になっています。最新の「令和4年歯科疾患実態調査」によると8020運動の達成率は51.6%でした。

また、歯が20本以上残っている「食事がおいしく感じられる」という調査結果もあります。

人間の永久歯の本数は28本(親知らずを入れると32本)です。

 

20本以下になると酢だこやイカのお刺し身、スルメイカなど硬いものが食べづらくなります。

イカ

6~17本以下になると、お煎餅やれんこん、豚肉などが食べづらくなります。

レンコン

0~5本以下になってくると、うどんも食べづらくなってきます。

うどん

このように食べるものがどんどん柔らかくなっていき、栄養にも偏りがでてきます。噛むことが少なくなるので、脳への刺激が少なくなり脳の老化が加速します。このように健康寿命が短くなっていきます。

 

歯の役割

噛む

歯と言っても前歯、奥歯でそれぞれ形も異なり、役割も違います。「前歯」「糸切り歯」「奥歯」に分かれます。「前歯」は物を噛み切る、「糸切り歯」は引きちぎる、「奥歯」はすり潰す役割があります。

これらが1つでも欠けると、うまく物が噛めなくなり、食べる量が少なくなり、柔らかい食べ物を食べるようになり、身体が衰えていくと言ったような連鎖が起きてしまいます。オーラルフレイルの始まりにもなってしまいますので、歯がなくなったとしても、噛めるようにきちんと治療をしましょう。

 

まとめ

歯の本数は、健康や生活に直結する問題です。まずは、歯をなくさないように日頃の歯磨きと歯科医院での定期検診を大切にしましょう。やむを得ず歯がなくなってしまった場合も、しっかりと治療を行うことが健康寿命を延ばすことにつながります。

なかなか自分の身に差し迫らないと実感できない事もあるかと思いますが、老後になって思う、やっておけば良かった事の第1位が、歯の定期検診というアンケートもあります。

いつまでも健康でいるために歯は大切にしましょう。