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食後の歯磨きはすぐに磨く?時間が経ってから磨く?どっちがいいの?
こんにちは。横浜市緑区の十日市場ファミリー歯科の正木です。
先日、NHKの「あさイチ」と言う番組に大学の同級生がでていました。その時の話題が「歯磨きは食後すぐに磨くか、時間が経ってから磨くかどっちがいいか」という話でした。この話は数年前から話題になっているように思います。今だに専門家の中でもすぐ磨く派と時間が経ってから磨く派に分かれています。今回はこの話題についてお話します。
【そもそも食事をするとお口の中はどのような状態になるのか】
食後は、食べ物の影響でお口の中は酸性に傾きます。それは、汚れ(プラーク)中の細菌に糖分がこ与えられると酸を出すためです。そうすると歯は溶け出しますが、唾液の力で30~40分後には中性に戻ります。
この30~40分経ってから歯を磨くのか、食後すぐに酸性の状態で磨いても大丈夫なのかその辺りが議論になっています。
【すぐ磨く派の見解】
すぐ磨いた方がいい派の意見としては、そもそも酸を出す原因のプラークと糖分をすぐに取り除いた方がよいとの考えからです。
原因を取り除けば、歯は溶けないので食後すぐに歯を磨くことを推奨しています。
【時間が経ってから磨いた方がいい派の見解】
食後すぐはお口の中が酸性に傾いているため、その段階で歯を磨くと歯の表面にあるエナメル質が削れてしまうという考えです。
食後すぐは、食べ物を食べることによって細菌が流され、細菌数は最も少なくなっています。
プラークは、食後約8時間くらいから形成され、そのまま歯に残っていると、食後48時間程から、細菌の膜であるバイオフィルムが形成されます。
バイオフィルムが形成されると、ハブラシでは落ちなくなってしまいますが、プラークになる前の汚れであればハブラシで落とすことができます。
そのため、歯が削れる可能性のある食後すぐにハブラシをするのではなく、中性に戻った30~40分以降に磨くことを推奨しています。
【まとめ】
一見どちらの意見も理にかなっているように思われます。
そもそも議論の元となったのが、虫歯ではなく、酸性の飲食物が直接歯を溶かす酸蝕症で実験を行った論文からきています。
実際の食事後のお口の中の環境とは異なるため、私としては食後すぐに磨いても問題はないのではないかと考えています。
ただし、共通する意見としてはいつ磨くかよりも、いかにきちんと汚れを落とせるかの方が重要という事です。
それはその通りだと思います。原因であるプラークがキチンと落とせないようでは、いつ磨こうとあまり変わりはありません。
特に夜寝る前は、寝ている間に唾液の分泌量が少なくなり細菌が繁殖しやすくなるので、特に念入りに磨くようにしましょう。
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横浜市緑区十日市場町にある十日市場ファミリー歯科。
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